食品安全情報blog過去記事

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葉酸の推奨は出生時欠損にわずかしか影響しない

Folic acid recommendations have had little impact on birth defects
17-FEB-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-02/bmj-far021605.php
bmj.comに本日発表された国際後ろ向きコホート研究の結果では、葉酸摂取の推奨は神経管欠損の頻度に影響を与えていなかった。この結果は葉酸サプリメント摂取を推奨するより食品に葉酸を強化する施策を支持する。
20年以上前に葉酸が神経管欠損の発生率を半分以上減らすことが示されてから、多くの国が食品に葉酸を添加したり葉酸サプリメントの摂取を薦めたりしてきた。小麦粉への葉酸添加は有効であることが示されているが、サプリメント摂取の推奨に効果があるかどうかは不明であった。
そこで1988年から1998年の間のヨーロッパとイスラエルでの1300万件以上の出産データを解析したところ、葉酸摂取推奨政策は神経管欠損症例数に影響を与えていなかった。この結果から考えられることは、葉酸摂取推奨が女性の行動を何らかの効果が出るほどには変化させることができなかったということである。従って公衆衛生担当者は葉酸の摂取を薦めるだけではなく、食品への添加を考えるべきである。

International retrospective cohort study of neural tube defects in relation to folic acid recommendations: are the recommendations working?
Lorenzo D Botto, Alessandra Lisi, Elisabeth Robert-Gnansia, J David Erickson, Stein Emil Vollset, Pierpaolo Mastroiacovo, Beverley Botting, Guido Cocchi, Catherine de Vigan, Hermien de Walle, Maria Feijoo, Lorentz M Irgens, Bob McDonnell, Paul Merlob, Annukka Ritvanen, Gioacchino Scarano, Csaba Siffel, Julia Metneki, Claude Stoll, Richard Smithells, Janine Goujard
BMJ, doi:10.1136/bmj.38336.664352.82 (published 18 February 2005)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/rapidpdf/bmj.38336.664352.82v1




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