食品安全情報blog過去記事

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毎年死亡している400万人の新生児のうち300万人は救うことができる

Three out of the four million newborn babies who die each year could be saved
3-Mar-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-03/l-too030305.php
HE LANCET (Thursday March 3, 2005)オンライン版に発表された一連の報告4報によれば、世界中で一年間に死亡している400万人の新生児のうち300万人はローテク&低コストで救うことができる。
毎時間に約450人の赤ちゃんが生後4週間以内に死んでいる。そのうち99%が貧しい国でおこっており、新生児死亡に関する論文のほとんどがわずか1%の豊かな国でおこっている事象についてのものである。
新生児死亡の3/4は最初の一週間におこり、特に初日がリスクが高い。死亡数が多いのは中央−南アジア、死亡率が高いのはサハラ以南アフリカである。死亡の2/3が10か国(アフガニスタンバングラデシュ・中国・コンゴエチオピア・インド・ナイジェリア・パキスタンインドネシアタンザニア)でおこっている。主な直接の死因は感染症(36%)・未熟出生(28%)・窒息(23%)である。豊かな国ではみられない新生児破傷風が毎年50万人の赤ちゃんを殺している。新生児死亡の60-80%は低体重児でみられ、その多くはただ暖かくしてミルクを与えるだけで救うことができる。
また最後の論文ではこうした事態を改善するための行動を提案している。死亡率の高い国の新生児を救うのに必要なコストは住人一人当たり年に1ドル以下である。

論文は以下のサイトから無料で入手できる。
http://www.thelancet.com/
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