食品安全情報blog過去記事

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FSANZは食品中保存剤についての調査結果を発表

FSANZ releases findings of study on preservatives in food
3 August 2005
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/mediareleases/mediareleases2005/fsanzreleasesfinding2966.cfm
FSANZは第21回食品中保存剤についてのオーストラリアトータルダイエットスタディ(ATDS)の結果を発表した。
第21回のATDSでは亜硫酸塩・安息香酸塩・ソルビン酸塩の三つのクラスの保存剤に焦点を絞った。
保存剤は食品中の酵母・細菌・カビの増殖を抑え、保存性を高めた安全な食品が入手できるという消費者にとっての重要なベネフィットを提供している。
今回の調査ではほとんどのオーストラリア人は国際的に受け入れられている保存剤の健康基準より少ない亜硫酸塩・安息香酸塩・ソルビン酸塩摂取量であり、健康や安全へのリスクはないことが確認された。
しかしながら子どもを含む一部のオーストラリア人でADIの超過の可能性が示された。 ただし毎日大量の亜硫酸塩や安息香酸塩を含む食品(コーディアル(甘い芳香性飲料)・ソーセージ・乾燥フルーツ)を食べる人に限られる。
ADIは安全域を非常に広く取ったものであはるが、ADIを超える場合にはFSANZは注意を払う。亜硫酸塩や安息香酸塩を毎日たくさん摂っても人々の健康に悪影響はないが、喘息患者には亜硫酸塩は問題となる。そのため現在亜硫酸塩含有食品には表示がなされている。FSANZは食品への亜硫酸塩と安息香酸塩使用についてのレビューを行い、食品産業と協力してこれらの摂取量を削減する最善の方法を確立する。
調査結果の全文は以下から入手できる
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/publications/21staustraliantotald2963.cfm
・亜硫酸塩の全集団平均摂取量はADIの80%以下で、主な摂取源は子どもではビーフソーセージ・乾燥アプリコット・コーディアル、成人では白ワイン・ビーフソーセージ・乾燥アプリコット
・安息香酸塩の全集団平均摂取量はADIの50%以下で、主の摂取源は子どもではコーディアル・コーラ以外のソフトドリンク・オレンジジュース、他の年齢ではコーラ以外のソフトドリンク
ソルビン酸塩の全集団平均及び95パーセンタイル摂取量はADIの40%以下で、主な摂取源は全集団でオレンジジュース

この調査についてのファクトシート
Benzoates, sulphites and sorbates in the food supply Report of the 21st Australian Total Diet Study
3 August 2005
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/factsheets/factsheets2005/benzoatessulphitesan2965.cfm