食品安全情報blog過去記事

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ベータカロテンは女性喫煙者のある種のガンのリスクの高さと関連するが、非喫煙者では関連はない

Beta-carotene assoc. with higher risk of some cancers in women smokers but not nonsmokers
20-Sep-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-09/jotn-baw091505.php
Journal of the National Cancer Instituteの9月21日号に発表されたフランス人女性における新しい研究では、食事やサプリメントからのベータカロテンの高用量摂取は喫煙者におけるタバコ関連ガン(直腸結腸・甲状腺・卵巣・子宮頚・はい)のリスクの高さと関連する。
1994年から約6万人のフランス人女性を対象にした前向き研究で、平均フォローアップ期間は7.4年である。期間中に700人が喫煙と関連するガンを発症し、一度もタバコを吸ったことのない女性ではベータカロテン摂取量とガン発症リスクは用量依存的な負の相関があった。しかし喫煙者ではその相関は逆転し最も多くベータカロテンを摂取している集団で発ガンリスクが最も高かった。10年間に非喫煙女性がタバコ関連ガンを発症する率は1万人あたりベータカロテン摂取量の低い人で181.8、高い人で 81.7であるが、喫煙女性ではベータカロテン摂取量の低い人で174.0、高い人で 368.3である。
Touvier M, Kesse E, Clavel-Chapelon F, Boutron-Ruault M-C. Dual Association of Beta-Carotene With Risk of Tobacco-Related Cancers in a Cohort of French Women. J Natl Cancer Inst 2005;97:1338 44
Mayne ST, Lippman SM. Cigarettes: A Smoking Gun in Cancer Chemoprevention. J Natl Cancer Inst 2005;97:1319 21.