食品安全情報blog過去記事

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ある種のフタル酸にグループTDIを設定する可能性についての声明

Statement on the possibility of allocating a group-TDI for certain phthalates
20 September 2005
http://www.efsa.eu.int/science/afc/afc_documents/1147_en.html
ブチルベンジルフタル酸Butylbenzylphthalate (BBP)、ジブチルフタル酸di-Butylphthalate (DBP)、ビス(2-エチルヘキシル)フタル酸 Bis(2-ethylhexyl)phthalate (DEHP)、ジイソノニルフタル酸di-Isononylphthalate (DINP)及びジイソデシルフタル酸 di-Isodecylphthalate (DIDP)にグループTDIを設定する可能性についての声明。
グループTDIは、i)構造的に類似する化学物質への暴露が頻繁におこり、ii)共通の標的臓器・標的細胞・同じ作用機序をもつことが示されている 場合に採用される。
DBPとDEHPは主要作用が生殖細胞への影響であり、BBPは精巣上体の精子濃度、DINPとDIDPは肝への影響である。DBPとDEHP とBBPは標的臓器としては精巣で共通であるが、ホルモンや細胞レベルでの影響は異なり作用機序は明らかではない。さらにDINPとDIDPは精巣ではなく肝臓への影響が主である。従ってこれらの物質にグループTDIを設定することはできない。