食品安全情報blog過去記事

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食用油に可塑剤の存在する余地はない

No place for plasticizers in edible oil!
2005-09-28
http://www.bfr.bund.de/cms5w/sixcms/detail.php/6858
雑誌「test」の10月号の「ダーティーゴールド(汚れた黄金)」と題した記事で、「自然エキストラ」オリーブ油の検査結果を報告している。この試験で検体から可塑剤DEHPとDIDPを検出したとしている。現時点でこの汚染源は特定されていないが、BfRはリスク評価を行い、可塑剤を含むオリーブ油を短期間TDIを超える量摂取したとしても健康に有害な影響はないと結論した。しかしながら高濃度汚染されたオリーブ油を長期に摂取した場合の健康影響については否定できない。オリーブ油に可塑剤の入る余地はなく、製造業者に対し緊急の汚染経路の同定と遮断を推奨する。この助言は同様の汚染が検出された全ての他の食用油に適用される。
EFSAはDEHPのTDIは0.05mg/kg bw/d、DIDPはDINPと一緒にグループTDIとして0.15mg/kg bw/dを設定している。今回オリーブ油に検出された最高濃度は75mg/kgで、体重60kgのヒトがテーブルスプーン2杯(40g)を食べるとDEHPのTDIに達する。DEHP摂取源は他にもあるので現実的にはTDIを超える。TDIの設定には安全係数100が使用されているため、短期間この値を超えても健康への悪影響はおこらないと考えられる。


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