食品安全情報blog過去記事

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EUの研究は、PCBは精子を傷害するが生殖能には劇的な影響はないことを示唆する

EU research suggests that PCBs damage sperm but finds no dramatic effect on male fertility
12-Oct-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-10/esfh-ers101005.php
Human Reproductionの10月13日号に発表されたEUの出資するヨーロッパ国際チームの研究報告。
193人のグリーンランドイヌイット、178人のスウェーデン漁師、141人のワルシャワ住人、195人のウクライナ人男性の、精子クロマチン構造検査(SCSA)、DNA断片化指数(DFI)、血中ヘキサクロロビフェニル(CB-153)及びライフスタイル・職業・子どもについて調査した。結果は複雑で、全ヨーロッパ人男性ではDFIは血中PCBレベルの増加と協調して増加しており最も血中POPsレベルの高い集団ではDFIの平均値は60%高いが、イヌイットの男性にはそういう相関は見られなかった。今回研究対象になった男性の多くは不妊ではなかった。
論文全文
Exposure to PCB and p,p'-DDE in European and Inuit populations: impact on human sperm chromatin integrity Human Reproduction doi:10.1093/humrep/dei297
http://www.oxfordjournals.org/eshre/press-release/freepdf/pcbs.pdf