食品安全情報blog過去記事

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FSANZは健康強調表示基準案に対するパブリックコメントを募集

FSANZ invites public comment about draft health claims standard
28 November 2005
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/mediareleases/mediareleases2005/28november2005fsanzi3091.cfm
FSANZは栄養・健康及び関連する強調表示に関する食品基準案を発表した。
この基準案で提案されているクレームは、「この食品はカルシウムが多い」などの食品成分含量に関するものと「XやYの多いヨーグルトを毎日食べるとお腹の調子を整えます」のような重大でない疾患に関する健康クレームの一般レベルクレームが第一である。
さらにハイレベルクレームとして、「この食品は塩分が少ないので高血圧のリスクを下げるかもしれない」などのようなビタミンやミネラルなどと重大な疾患に関するものがある。
ハイレベルクレームについては製品が市場に出回る前にFSANZが評価を行う。さらにクレーム表示には基準を設ける。
パブリックコメントの募集は2006年2月22日まで行われる。


提案P293 栄養・健康及び関連する強調表示
Proposal P293 - Nutrition, Health and Related Claims http://www.foodstandards.gov.au/standardsdevelopment/proposals/proposalp293nutritionhealthandrelatedclaims/index.cfm
評価案報告書
関連文書が掲載されている。
そのうち一つだけ紹介
栄養・健康及び関連する強調表示に関する最近の研究
Recent research work on Nutrition, Health and Related Claims http://www.foodstandards.gov.au/whatsinfood/healthnutritionandrelatedclaims/recentresearchworkon3081.cfm
FSANZは栄養・健康及び関連する強調表示の基準を設定するための三つの研究プロジェクトを完了した。FSANZはこれらの結果を、将来基準がどれだけ役に立つかを評価する際に使用する。
3つのプロジェクトの結果は以下。それぞれ報告書全文のURLを示す
最初の二つは、消費者は食品にある栄養や健康の強調表示(クレーム)についてどう思っているか、で、
1.定性的研究
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/publications/evaluationreportseries/healthclaimsqualitat3069.cfm
2.定量的研究
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/publications/evaluationreportseries/healthclaimsquantita3070.cfm
3.食品表示にはどのような強調表示がみられるか
http://www.foodstandards.gov.au/mediareleasespublications/publications/evaluationreportseries/ongoingfoodlabelmonitoringsurveyno14/index.cfm

1についてはニュージーランドとオーストラリアの4つの主要都市で18才以上69人の詳細インタビューを行った。
その結果、以下のようなことがわかったとしている
・ 消費者が特定栄養素について知識がある場合、食品の栄養素含量についての強調表示(含量クレーム)の健康に対する利益をより良く理解する。
・よく知られた用語より新しい用語についてより慎重になる。
・よく知られたリスクについてのクレーム(あるいは個人的にはよく知らないこと)のほうがあまり知られていないリスクについてのクレームより重大に受け止められる
・心疾患のような長期にわたるリスクについてのクレームは、コレステロールを下げるといったような短期のクレームよりリスクが低い又は関係がないと思われる
・脂肪は他の栄養素とは違うように考えられており、関心は高い。脂肪を摂ると健康リスクが高いと思われており、製品の脂肪含量をチェックしたいという希望が多い
・ 食品情報を調べる普通の行動は、商品の背面にある栄養表示ラベル・成分表・ 特別表示を見ることである。ほとんどの人は製品の背面に詳しい情報があることを期待している。
2については2005年3月にオーストラリアとニュージーランドの消費者1044人に電子メール調査を行った。製品の表示などの写真を見せてそこからどのような意味を受け取ったかを質問した。
その結果、食品の栄養価や健康影響について、消費者個人の知識や経験に基づく非常に幅広い信念や仮定を反映した結果が得られた。食品クレームについての意志決定は非常に複雑で単純ではない。消費者は食品のクレームを「立証」するのに栄養情報や成分リストなどの他の情報も見ている。
消費者が注意するのは一般レベルクレームで、最も良く見るのは機能的クレーム、次いで栄養含量クレームである。しかし調査で使用したいくつかの高レベルクレーム(リスク削減やバイオマーカー維持クレーム)は現在許可されていないが、消費者はそれを使用していると回答している。これは不法な表示があるか、消費者が別の表示と混乱しているせいであろう。
3については14の食品カテゴリーの1262製品を評価した。クレームの表示されていた542製品については75%が栄養クレームのみ、1%が健康クレーム、24%が栄養と健康クレームの両方を表示していた。食品のカテゴリーによる違いがあり、最もクレームの割合が多かったのは特定の食事目的の食品で、次いで食用油、乳製品である。砂糖やお菓子、肉類はクレームが最も少なかった。