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家禽屠体を二酸化塩素・酸性化亜塩素酸ナトリウム・リン酸三ナトリウム・ペルオキシ酸で処理することに関するAFCパネルの意見

Opinion of the AFC Panel on a request from the Commission related to Treatment of poultry carcasses with chlorine dioxide, acidified sodium chloride, trisodium phosphate and peroxyacids
16 January 2006
http://www.efsa.eu.int/science/afc/afc_opinions/1304_en.html
AFCパネルは標題物質の使用による反応産物(セミカルバジドなど)の毒性学的リスクについての2003年4月のSCVPHによる意見を更新するよう依頼された。
反応産物の生成可能性について精査を行い、水中での二酸化塩素処理ではハロメタン類の生成は報告されていない。家禽屠体を酸性化亜塩素酸ナトリウムで処理することによる塩素化有機化合物は検出されていない。家禽屠体のペルオキシ酸処理による脂肪酸の酸化状態への検出可能な影響はない。酸性化亜塩素酸ナトリウムに浸すことによるセミカルバジドの生成は検出されなかった(検出限界1microg/kg)。当初のセミカルバジドの健康影響に関する懸念はもはや問題ではない。新しいデータではセミカルバジドはin vivoでは遺伝毒性はない。
ヨーロッパにおける成人の家禽消費量の保守的推定に基づき、AFCパネルはこうした処理により生じる残留物質の暴露量を推定した。入手可能なデータと家禽屠体の加工工程(洗浄や調理)を考慮すると、リン酸三ナトリウム・酸性化亜塩素酸ナトリウム・ 二酸化塩素・ペルオキシ酸処理は提示された条件下では安全性に懸念はない。
AFCパネルは家禽屠体に抗菌剤を噴霧する方が抗菌剤溶液に家禽死体を浸すより反応生成物への暴露量は減るだろうことを付け加える。また抗菌溶液の使用は家禽屠体を取り扱う際の衛生的扱いに代わるものではないこと、冷却水の定期的交換は必要であることを強調する。
(タイトルではacidified sodium chlorideなのだけれど多分間違い)
この意見については以下のBIOHAZパネルの意見も参照するようにとの注有り