食品安全情報blog過去記事

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漁師と家族の血液検査

Blood tests for fishers and their families
21 April 2006
http://www.health.nsw.gov.au/news/2006/20060421_00.html
NSWヘルスはシドニー港の漁師とその家族にダイオキシンの血液検査について話し合うために連絡を取っている。漁師とは個別に相談できるようにしている。
既に行われた漁師とその家族のダイオキシン検査の結果について検討するため専門家委員会が招集されている。
ダイオキシン濃度についての懸念は承知しているが、NSWヘルスは、血中ダイオキシン濃度検査はシドニー港の魚を食べたヒトのリスク評価には限られた価値しかないという先の助言を繰り返す。
国及び国際的科学的研究からは現状レベルの濃度での検査結果は消費者の健康状態を予想できない。海外の研究では農薬の事故や工場での事故による暴露でのダイオキシン濃度を測ったものである。こうした研究は一般人の濃度の数百から数千倍のダイオキシン濃度によるものである。
漁師やその家族も含む一般の人々は、魚やエビの摂取について、以下の助言に従うように。
シドニー港で採れた魚は月に150gまで、エビは150gを月に二回までに制限すること。
これは70kgの体重の大人についてで、体重の軽い人や子どもは体重に応じて減らすこと。
一般人のダイオキシン暴露の95%以上は食物由来で、主な摂取源は肉・乳製品・魚などの動物由来食品である。オーストラリア保健当局はダイオキシンの「耐容月間摂取量」を設定しており、上述の助言はこれに基づくものである。

(注 オーストラリアTolerable Monthly Intake (TMI)は70 pg TEQ/kg 体重)