食品安全情報blog過去記事

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ビタミンBとベリー類と加齢性神経変性疾患

B Vitamins and Berries and Age-Related Neurodegenerative Disorders
April 2006
http://www.ahrq.gov/clinic/tp/berrytp.htm
ビタミンB類とベリー類の加齢性神経変性疾患、主にアルツハイマー病(AD)とパーキンソン病(PD)への効果と作用メカニズム、安全性についての系統的レビュー。
対象としたのはビタミン類はB1、B2、B6、B12及び葉酸、1ダースのベリーとその成分についてのヒト、動物、in vitro研究。ヒト試験における結果は神経認識機能やADとPD、認知機能の低下及び関連する状態。
結果としては、動物実験においてはビタミンB1葉酸の欠乏は神経系機能障害を誘発し、B6やB12や葉酸の添加は神経認知機能を改善する。動物実験では葉酸とB12はADのモデルとして使用される遺伝的欠損を保護する作用がある。チアミン葉酸も神経血管機能と健康に影響する。
ヒト試験は一般的に質が低く、ADにおいてB1の添加やB12の注射が有効である可能性を示唆する弱い根拠がある。全体的に食事からの摂取研究はビタミンB類とADの関連を支持しない。ビタミンBの状態を評価した研究はほとんどが実験デザインの欠陥により不適切である。全体的に加齢性神経認識疾患とビタミンB状態の関連は支持されない。
ベリーの摂取とPDに関するヒト研究は1つしかなく、関連は認められない。ベリーについての動物実験はほとんど全て同じ研究グループによるものである。
結論として、現状のビタミンB研究は不適切で評価できない。ビタミンBの添加が神経認識機能に効果がある可能性はあるが根拠は薄弱である。


EPA 米国