食品安全情報blog過去記事

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ノルウェーと食品添加物

Norway and food additives
12.05.2006
http://www.mattilsynet.no/mat/tilsetningsstoffer/norway_and_food_additives_34434
ノルウェーはこれまで着色料や甘味料、亜硝酸/硝酸についてEC諸国と異なる規制を行ってきた。EC規制を採用し、本日から他のEC加盟国と違いはなくなった。
すなわちEUで認められている全ての食品添加物ノルウェーでも認められる。ただ手続き上の問題で時期的な遅れはある。規制の構造はEC規制は物質毎であるがノルウェーでは食品カテゴリー毎になっているという違いはある。
これまでとの違いは
・ 添加量/残留量
ノルウェーではこれまで食品添加物を食品に添加する量で規制してきたが、EC規制では食品に残っている量で規制する。
・着色料
ノルウェーは1978年に一般的に食品への合成着色料の使用を禁止した。これはアゾ色素などの合成色素が子どもの過敏症リスクがある可能性があるとの情報に基づくもので、さらに食品に合成着色料を使用する必要はないと考えられたからである。また未包装の食品への着色料の使用はEC規制によれば表示義務はないがノルウェーは国内で流通する商品については包装の有無にかかわらず全て食品添加物の表示を義務づける。
・甘味料
ノルウェーの甘味料規制はEC規制より厳しかった。摂取量調査の結果、サイクラミン酸以外はADIを下回る。ノルウェーはサイクラミン酸の使用量が変わるまで国家規制を維持する許可を得、EC規制が変更されてから国内に採用した。
亜硝酸/硝酸
1978年にノルウェー亜硝酸/硝酸の使用を禁止した。その後亜硝酸塩は肉やチーズなどの製品に食品添加物として認可された。EC規制では量も種類も多く認められている。EC規制では食品中の残留量を規制しているがノルウェーは添加量規制を支持している。理由は食品に添加した亜硝酸塩は分解するからで残留量から添加量がわからないためである。さらに亜硝酸からニトロソアミンが生じる可能性がある。ノルウェーは国内規制を維持する許可を申請したが却下された。ノルウェーはEC規制を採択したが、亜硝酸塩についてECに反対するデンマークを支持した。デンマークノルウェーはEC裁判所の支持を得、ECはEFSAに諮問し、その結果亜硝酸/硝酸についてのEC規制は見直されることになった。



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