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食中毒 カンボジア タバコ

Food poisoning - Cambodia (Banteay Meanchey): tobacco
27-JUN-2006
http://www.promedmail.org/pls/askus/f?p=2400:1001:1641677352406424475::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,33380
2006年6月26日にプノンペンの担当局が報告したところによると、調理者の口から落ちた噛みタバコが混じった麺を食べた30人が食中毒になった。
この39才の麺販売業者に雇われていた女性は、おしゃべりした時に口から噛みタバコが落ちたことに気がつかなかった。事故はBanteay Meanchey地方の村で6月23日の朝におこった。被害者は主に朝食にスープ麺を食べた子どもであった。


以下ニコチンについて
ニコチンは既知の毒物の中でも最も致死性の高いものの一つである。現在報告されているほぼ全てのニコチン中毒はタバコによる。米国におけるタバコからのニコチン中毒症例の90%以上が5才以下の子どもである。ドイツの報告書ではほとんどの症例は7ヶ月から2才までの小さな子どもである。ナイジェリアにおいてはニコチンを含むハーブ医薬品が子どもの病気や死亡率を上げている。タバコ1本(又はタバコの吸いさし3本)又はタバコを噛んでいる人の吐き出した唾液を摂取すると子どもは中毒になる。
成人においてはニコチン含有農薬を自殺目的で飲んだりタバコ採取者が経皮暴露によって中毒になることがある。グリーンタバコ病Green tobacco sickness (GTS)は、濡れたタバコの葉から溶解したニコチンに経皮暴露されることによる中毒である。GTSは吐き気、嘔吐、衰弱、めまい、血圧や心拍変動などの症状である。95%以上のタバコ中毒は無症候性か弱い症状である。
ニコチン中毒の2つの主症状は呼吸器系刺激と消化器系過敏症である。用量によりタバコの煙の皮膚汚染や吸入でも急性中毒は起こる。少量で呼吸刺激・吐き気・嘔吐・衰弱・めまい・頭痛・下痢・頻脈・血圧上昇・発汗・垂涎。患者は徐々に回復する。
大量では 口・喉・胃の焼けつくような刺激感に続いて上述の症状。患者は虚脱・痙攣・徐脈・不整脈・昏睡と症状が進行する。5分から4時間で死亡する。


IARC