食品安全情報blog過去記事

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ブラックコホシュ−肝障害のリスク

Black cohosh(Cimicifuga racemosa) risk of liver problems
19 Jul 2006
http://www.mhra.gov.uk/home/idcplg?IdcService=SS_GET_PAGE&useSecondary=true&ssDocName=CON2024131&ssTargetNodeId=663
ブラックコホシュは伝統的にリューマチや関節痛・筋肉痛・神経痛などの治療用に使用されてきた。現在ではホットフラッシュや発汗・関節痛・頭痛・不眠・動悸などの閉経期症状の治療用によく使われている。
2006年5月31日現在、イエローカードによりブラックコホシュの使用に関連することが疑われる有害反応の報告が31件ある。そのうち22件は肝反応で、肝機能異常15人、肝炎6人そのうち肝不全1人など重症度は多様である。一般的にブラックコホシュの使用を止めて回復している。
ブラックコホシュの使用に関する最初の懸念は、MHRAに多数の肝毒性報告が寄せられた2004年に起こっている。この時MHRAは医薬品安全性情報により専門家に警告を発した。
さらに有害事象が疑われる報告が相次いだことから医薬品委員会とハーブ医薬品助言委員会がブラックコホシュによる肝反応についての入手できるデータをレビューし、 これらのデータは、ブラックコホシュによる肝疾患リスクがあることを支持すると助言した。
全てのブラックコホシュ製品に警告ラベルが付けられ、MHRAは関連通商機関やハーブ関係者とともに人々にブラックコホシュのリスクについての情報が充分伝わるよう努力してきた。
肝疾患の徴候は多様である。黄疸・暗色尿・吐き気・嘔吐・異常な疲労感・衰弱・胃又は腹痛・食欲不振などである。もしこれらの症状のどれかがある場合には直ちにブラックコホシュの摂取を止めて医師に相談すべきである。
肝疾患の既往症がある人や他に重大な疾患がある人は医師への相談なしにブラックコホシュを摂取しないこと。ハーブ製品を含む全ての摂取中の医薬品について医師又はハーブプラクティショナーに相談することが重要である。

ブラックコホシュについてのQ & A
http://www.mhra.gov.uk/home/idcplg?IdcService=GET_FILE&dDocName=con2024119&RevisionSelectionMethod=Latest
プレスリリース
MHRAはブラックコホシュと肝障害の安全上の懸念について対応する
MHRA action on safety concerns over black cohosh and liver injury
18 Jul 2006
http://www.mhra.gov.uk/home/idcplg?IdcService=SS_GET_PAGE&ssDocName=CON2024116&ssSourceNodeId=663&ssTargetNodeId=389


EU
リスクアセスメント:SCCP
Risk Assessment: Scientific Committee on Consumer Products