食品安全情報blog過去記事

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ニュースより

毎日新聞の記事
インド:コーラに殺虫剤成分 NGOが調査結果公表
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060805k0000m030032000c.html
リンクは消えるので記事も貼っておく

 【ニューデリー西尾英之】インドの非政府組織(NGO)「科学環境センター」は2日、同国で製造・販売されている炭酸飲料「ペプシコーラ」や「コカ・コーラ」に、発がん性が指摘される殺虫剤成分が基準値を超えて含まれていると発表した。センターは3年前にも同様の調査結果を公表。当時、不買運動が広がったが、今回の調査結果ではさらに汚染が悪化しているという。
 同センターはペプシコカ・コーラ両社が国内25工場で生産した11銘柄、57本の炭酸飲料を検査し、すべてのボトルから欧州基準の平均24倍の殺虫剤成分を検出した。
 3年前の調査では、地下水の汚染が主な原因とされた。政府は前回の調査結果を受けて残留農薬の安全基準値策定に乗り出したが、基準はいまだに公表されていない。
毎日新聞 2006年8月4日 18時30分

インド産コーラ:危険 NGO「殺虫剤で汚染」
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/india/archive/news/2006/08/20060806ddm007030071000c.html
毎日新聞 2006年8月6日 東京朝刊


この記事の元ネタ

Centre for Science and Environment (CSE)
プレスリリース
Soft Drinks Still Unsafe…
August 02, 2006
http://www.cseindia.org/aboutus/press_releases/press-index.htm
コカコーラとペプシコの11のブランドの57検体を検査して農薬を検出したとしている。
リンデンやクロルピリホスがBIS基準(Bureau of Indian Standards (BIS))より高濃度に検出されたとしているが検出量は総量でも最高15.2 ppbとある。
#BIS基準はソフトドリンク中総農薬0.5 ppb、個別の農薬はどれでも0.1 ppbとのこと。
細かい内容は以下より
http://www.cseindia.org/misc/cola-indepth/cola2006/cola-index.htm
http://www.downtoearth.org.in/cover.asp?FolderName=20060815&FileNAme=news&sid=70&sec_id=9
よくわからないけど、「必要な食品に残留農薬が検出されるのは仕方ないけど、ソフトドリンクは栄養価が全くないので完全に有害物質フリーでなければいけない」ということらしい。

#BIS基準とやら
炭酸飲料のみに適用されるらしい
http://www.cseindia.org/misc/cola-indepth/cola2006/pdf/BIS-Standard.pdf


ちなみにWHOの飲料水中汚染物質ガイドライン値はこれ
http://www.who.int/water_sanitation_health/dwq/gdwq0506_8.pdf
物質によりいろいろで、DDT及び代謝物で 1ppb、クロルピリホスで30 ppbとある。いずれにしろBIS基準というのはやたら低い。

それより毎日新聞の記事は「欧州基準の平均24倍」というのが思いっきり誤報のようなのですが。発表元の団体ですら言っていないことをどこから?