食品安全情報blog過去記事

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CDCはパナマの謎の病気の解決を助ける

CDC Helps Solve Panama Mystery Illness
10/17/2006
http://www.cdc.gov/about/news/2006_10/panama.htm
CDCのNCEHの科学者が先月パナマで約2ダースの死者が出た謎の病気の原因を突き止めた。パナマ政府の作った、ジェネリック無糖咳止め及び抗アレルギーシロップ剤にジエチレングリコール(DEG)が入っていた。DEGは水溶性の透明な液体で、ブレーキ液や不凍液、燃料添加物などによく使われる。またタバコ製造の際の保湿剤;コルク・糊・紙・セロファンの処理;不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタンや可塑剤の製造などに使われる。大量に暴露されるとDEGは腎・心臓・神経系を傷害する。
パナマ保健当局は汚染された医薬品を直ちに回収し、人々に使用しないよう伝えた。汚染医薬品は全てパナマ社会保障病院システムの作業所で作られた。政府は何故汚染されたのか調査中である。
CDC長官は機関や国を超えてCDCが役割を果たしたことを誇りに思うと述べている。
今回の国際協力は、例えば数年前にはSARSの検体を商用機でCDCに送るのに書類準備などで72-96時間もかかったのに対して、CDCの専用機でしばしば8時間以内に検体がパナマからアトランタに到着したことなどが威力を発揮した。
この事件は1995年から96年にかけてハイチでアセトアミノフェンシロップに含まれていたDEGにより85人の子どもたちが死亡した事例と類似する。この時もCDCが協力し、FDAとの共同での追跡の結果、シロップ作成に使った中国から輸入したグリセリンにDEGが混入していたことを突き止めている。



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