食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

クローン動物とその子孫由来食品

Food derived from cloned animals and their offspring
January 2007
http://www.foodstandards.gov.au/newsroom/factsheets/factsheets2007/foodderivedfromclone3452.cfm
クローン動物とその製品が最近注目されている。2006年12月後半、FDAがクローン動物由来食品のリスクアセスメント案を発表した。
・クローニングとは何か?
クローン動物は牛や豚、ヒツジ、ヤギなどの各種食用動物で開発されている新しい技術である。他の遺伝子を導入することにより性質を変える遺伝子組換えとは異なる。
クローン動物を作るにはドナー動物の成熟細胞の遺伝子を全て卵と入れ替える。その卵は代理母に移植されて産まれる。
・オーストラリアとニュージーランドにクローン動物はいるか?
オーストラリアとニュージーランドではクローン家畜はまだ実験段階であり、選ばれた交配種の中に少数だけ存在する。主に乳牛や肉牛で(100以下)、ヒツジがわずかいる。
全てのクローン動物は現在は研究にのみ使用されておりフードチェーンにははいっていない。クローン動物やその子孫のフードチェーンへの供給についてはオーストラリアとニュージーランドの研究者や企業による任意の同意がある。
・食品規制機関はどういう措置を執っているのか?
クローン動物は高価な実験用動物であるため、そのものが食品として供給されることはないだろう。しかし将来的にはその子孫(クローン動物や非クローン動物との通常の交配による)は、よりありふれたものになるだろう。クローン技術は将来さらに改良されることが予想されるため、オーストラリアやニュージーランド、カナダ、日本、米国などいくつかの国で規制が必要かどうかが検討されている。
FSANZはこの問題についての国際的動向を注視してきておりオーストラリア政府から政策上の助言を求められている。FSANZはFDAのリスク評価案に含まれる食品の安全性に関する根拠を評価しており、解析結果をオーストラリア政府に提供するであろう。


Science Nowより