食品安全情報blog過去記事

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途上国における遺伝子組換え作物の影響

Study explores the effect of genetically modified crops on developing countries
25-Jan-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-01/uocp-set012507.php
Current Anthropologyの2月号に発表された論文で、遺伝子組換え作物により途上国の農家がどういう影響を受けたかが報告されている。
ワシントン大学のGlenn Davis Stoneはインドの綿生産地であるアンドラプラデシのWarangal地方で調べた。2003年から2005年の間に、この地方でのBt綿のシェアは12から62パーセントに増加した。栽培技術が徐々に学ばれて広がっていった場合と違って、この急増は環境的基盤はなく、農家は一般的に彼らが何を植えているのかも認識していない。インタビューの結果、この地方の農家は何の情報がなくとも新しい種を好むことがわかった。これはハイブリッド種子への信頼とインド種子市場の混沌が背景にある。
一見Warangal地方でのBt綿の拡大は劇的な成功例のように見えるが、よく見ると違ったものである。インドの別の地方ではBt綿の拡大が農業技術の改善をもたらした例などがある。