食品安全情報blog過去記事

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遺伝子組換えトウモロコシMON863のラット混餌投与試験についての背景情報

22.3.2007
http://www.bvl.bund.de/nn_494450/DE/08__PresseInfothek/01__InfosFuerPresse/01__PI__und__HGI/GVO/MON863.html
MON863の承認申請にあたり2002年に他の多くの資料とともにモンサント社はラット13週混餌投与試験データを提出した。この試験はOECD基準により行われたものである。
混餌投与試験は安全性審査の一部でありEFSAなどが行った安全性評価では他のデータも詳細に審査している。混餌投与試験のみでは安全性もリスクも評価できない。
Bt毒素の作用についてはよく知られており詳細に研究されている。MON863やその他のBt毒素を含むトウモロコシはヨーロッパ以外で数年使用暦があり食品や飼料としての使用によるリスクは認められていない。
BVLは混餌投与試験の透明性を確保している
2004年5月にグリーンピースがBVLにモンサント社の提出した混餌投与試験を公表するよう要求した。BVLはこれに答えてモンサント社にデータ公開を要請した。同社は要約のみを公表し、BVLに対して異議申し立てを行った。さらに高裁での判断により異議が却下された。この過程で毒性試験データは"Food and Chemical Toxicology"に2006年発表された。
グリーンピースを代表して、フランスのSeralini教授らの統計解析の論文#1が2007年3月に発表された。この論文はEFSAにより慎重に評価される。
以下MON863の承認経過とその資料。


#1 Gilles-Eric Seralini
New Analysis of a Rat Feeding Study with a Genetically Modified Maize
Reveals Signs of Hepatorenal Toxicity
http://www.springerlink.com/content/02648wu132m07804/?p=cf3c1ea8e54442cea5707140a723b3ce&pi=4


公開されているモンサントの試験
http://www.monsanto.com/monsanto/content/products/technicalandsafety/fullratstudy.pdf
PDF 1140ページ
動物一匹一匹のデータからトウモロコシの成分や残留農薬検査まで含む詳細データ