食品安全情報blog過去記事

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心疾患リスク検査は誤解を招く

Tests for heart-disease risk could be misleading
Published online: 10 April 2007
http://www.nature.com/news/2007/070409/full/070409-4.html
遺伝子の違いは結局心疾患と関係ない
JAMAに発表された報告では、心疾患と関連があると考えられた遺伝子変異85(そのうちいくつかは既に臨床検査で使用されている)は実際のリスクとは関係なかった。この結果は糖尿病や肥満や心疾患などの複雑な病気に対して遺伝子検査が有効かどうかの何度も持ち上がる問題を強調する。こうした複雑な病気は単一遺伝子や遺伝子経路の変異によるものではなく、遺伝や環境の各要因を解明するのは難しい。
しばしば研究者たちは小規模の予備的試験で擬陽性の結果を得、それが大規模試験で覆される。心疾患遺伝子の探索もそのような例であろう。
一方でテーラーメイド医療への圧力があって、企業は予備的結果を臨床検査に採用しがちである。そうした臨床検査の結果は誤解を招くものである可能性がある。
今回調査対象となった85の遺伝子変異のうち少なくとも7つは市販の遺伝子検査で使用されている。
JAMA. 2007;297:1551-1561.
Thomas M. Morgan, MD; Harlan M. Krumholz, MD, MS; Richard P. Lifton,
MD, PhD; John A. Spertus, MD, MPH
Nonvalidation of Reported Genetic Risk Factors for Acute Coronary Syndrome in a Large-Scale Replication Study
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/297/14/1551
オープンアクセス



EurekAlertでは
遺伝子変異が、ある種の心疾患のリスク因子とは立証できなかった
Study fails to verify gene variations as risk factors for certain cardiovascular problems
10-Apr-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-04/jaaj-sft040507.php



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