食品安全情報blog過去記事

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トランス脂肪酸議論は飽和脂肪摂取を覆い隠す

Trans fatty acids debate masks saturated fat intake
10 May 2007
http://www.nzfsa.govt.nz/publications/media-releases/2007/trans-fatty-acids-may-2007.htm
トランス脂肪酸(TFA)の摂取と健康への悪影響についての消費者やメディアの関心の高まりは、ニュージーランド人の飽和脂肪摂取への関心をそらす可能性がある。
FSANZが発表したニュージーランドの食品中のTFAに関するレビューでは、ニュージーランド人は一日の摂取エネルギーの0.7%をTFAから摂取し、WHOの推奨する1%以下より低い。ニュージーランド人にとってはTFAより飽和脂肪の摂取の方が問題は大きい。我々はWHOの推奨する8-10%を超える15%のエネルギーを飽和脂肪から摂っている。こちらの方が健康へのリスクという意味では大きな問題である。
飽和脂肪の多い食品は肉の脂身やベーコン、ソーセージ、ココナツ、脱脂していない乳製品、一部の焼き菓子などである。
一部の国ではTFAの削減が食品中飽和脂肪の増加をもたらし、かえって悪影響がある。我々はTFAに関する議論の高まりが飽和脂肪への関心をそらすことを望まない。
微量のTFAは天然に乳製品や肉類に存在する。人工TFAは植物油に水素を添加するときに生じる。
FSANZのレビューではTFAの削減に緊急の規制は必要ないとし、企業による任意の努力を推奨し2009年に再度評価するとしている。


EurekAlert (http://www.eurekalert.org)より