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大豆エストロゲンと乳ガン:研究者が概観を提供

Soy estrogens and breast cancer: Researcher offers overview
16-May-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-05/uoia-sea051607.php
大豆製品は食事の健康的選択肢か、安全なホルモン補充療法代替品か、それとも発ガン物質か?イリノイ大学のWilliam Helferich教授によれば「状況による」。
彼は乳ガンと大豆及び大豆植物エストロゲン含有サプリメントの関連について評価し"Diet and Optimum Health"会議で発表する。彼はイソフラボン、特にゲニステインの健康影響評価に10年間を費やしてきた。
植物エストロゲンと乳ガンについては多数の研究が矛盾した結果を出している。Helferich教授らはエストラジオール同様にゲニステインもエストロゲン応答性腫瘍を増殖させる、タモキシフェンによる治療に干渉することなどを示した。矛盾の一部はエストロゲンの投与時期による。
Helferich教授らが最も心配しているのはゲニステインなどのイソフラボンが「ナチュラル」ホルモン補充療法代替サプリメントとして販売されていることである。中年女性はこれらを自然で安全だと思って摂っているが、乳ガン発症リスクの高い集団でもあり注意が必要だとしていくつかの製品を調査している。製品には必要な情報も表示されていない。女性は結果のわからない人体実験をやっている。
Helferich教授によれば食品の大豆と精製ゲニステインは全く違うもので、大豆粉末は腫瘍を増殖させない。個々の成分をたくさんサプリメントで摂るより大豆丸ごとの方が健康的であり、しかも安価である。