食品安全情報blog過去記事

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フィンランドにおけるイチゴへの農薬使用は健康に害を与えない

The use of a plant protection product for strawberries in Finland has not been shown to be harmful to health
15.06.2007
http://www.evira.fi/portal/en/plant_production_and_feeds/current_issues/?id=558
フィンランドでは一定期間、灰色カビ病やうどん粉病制御のためにSignumという名前の農薬を使用することが認められている。さらにこの製品は一部地域では果樹用に使用が認められている。スウェーデンの報道機関がこの製品の使用について、特にイチゴへの有効成分ボスカリドの残留について胎児に悪影響があると騒いでいるが、フィンランド食品安全局の評価によれば健康への有害影響はない。またこの件について新しい研究があるわけでもない。
この製品については2005年の秋にNational Product Control Agency for Welfare and Health (STTV)が、使用法に従えば健康に悪影響はないという意見を発表している。EUにおいてボスカリドの認可が完了していないため、この製品は時期を限定して2006年3月20日から2009年3月20日まで認可されている。ドイツがEUでの決定のために評価報告書をまとめている。
デンマークがSignumを評価し、包装に「胎児に悪影響がある可能性がある」という警告表示が必要な製品に分類した。オランダで新しい研究がなされたと報道されているがそのようなものはない。ドイツとフィンランドは、胎児に影響がある濃度は使用者や消費者が暴露される量とはかけ離れているためこの分類は不必要だと考えている。水棲生物に有害であるため水の近くでは使用が認められていない。この種の規制は農薬にはよくあることである。どのような農薬でも使用基準は守らなければならない。