食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

コレステロールを下げる食品:高価で普通は必要ないのに購入している(BfRと消費者センターの共同声明)

25. June 2007
http://www.bfr.bund.de/cm/208/cholesterinsenkende_lebensmittel_teuer_meist_ueberfluessig_und_trotzdem_gekauft.pdf
25. June 2007
多くの消費者が全く必要もないのに予防目的でコレステロールを下げる食品を購入している。コレステロールを下げるための医薬品を投与されている患者も医師に相談することなくそうした食品を買っている。BfRと消費者センターの最近の調査結果である。こうした製品が増えていることと長期摂取による影響が不明であるため、消費者センターは何らかの規制を求めている。そうした製品には明確な警告表示が必要である。
問題の食品はマーガリン・チーズ・ヨーグルトドリンク・脱脂乳などでいわゆる植物ステロールを添加してあるものである。植物ステロールは血中コレステロール濃度の高い人のコレステロール濃度を下げるのに有効であるが、血中コレステロール濃度の高くない人には必要のないものである。これらの製品はビタミンの利用率を下げるため、乳児や妊娠女性や授乳中の女性は予防目的で使用すべきではない。さらにこれらの製品の長期摂取による健康リスクは不明である。
この調査の最も重要な結果:
植物ステロールを含む食品を摂っていた人の約半分はコレステロール濃度が高くなく、こうした食品を摂取する理由がない。さらにコレステロール濃度が高く治療を受けている人の多くが、包装に注意書きがあるにもかかわらず医師に相談しないでこうした製品を摂っていた。そういう場合にはには副作用のリスクがある。
警告:「コレステロールが高い人のみ」
植物ステロールを強化した食品には「コレステロールを下げる可能性があります」という表示に加えて「コレステロールを下げたい人用」と表示するべきである。さらに5才以下の子どもや妊娠女性や授乳中の女性、コレステロールを下げる薬を飲んでいる人は医師に相談無く使用しないよう警告する必要があるが、それだけでは不十分で、「コレステロールが上がるのを防ぐことはできない」と表示すべきである。


調査報告書
植物ステロールを含む食品についての消費者の認識
http://www.bfr.bund.de/cm/238/lebensmittel_mit_pflanzensterinzusatz_in_der_wahrnehmung_der_verbraucher%20.pdf
PDF 63ページドイツ語


要約 8ページ
http://www.bfr.bund.de/cm/238/lebensmittel_mit_pflanzensterinzusatz_in_der_wahrnehmung_der_verbraucher_kurzfassung.pdf