食品安全情報blog過去記事

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輸入シーフード調査

オーストラリア検疫局
Imported Seafood Survey
23 Aug 2007
http://www.daff.gov.au/aqis/import/food/surveys/seafood
輸入シーフードの検査と基準に関するメディアと一般の関心が高まっている。 世界的にはシーフードに残留する物質の消費者の健康に与える影響についての懸念がある。オーストラリアの消費者は輸入シーフードが食べるのに適しているかどうかについてオーストラリア政府に懸念を表明している。
これらの懸念に応えて、AQISは2006年4月から2007年3月にかけて輸入シーフード調査を行った。AQISはこの調査を、輸入シーフードに残留する農薬や動物用医薬品の存在の有無についての「断片」を提供し、現行の輸入食品検査が現状に見合っているかどうかを知る目的で計画した。
輸入シーフード調査についてのQ & A
Questions and Answers - Imported Seafood Survey http://www.daff.gov.au/__data/assets/pdf_file/0003/373188/Seafood.pdf
検査対象としたのは農薬49、動物用医薬品39物質。シーフードは天然・養殖、チルド・冷凍、調理済み・未調理で魚各種やエビ・カニ・ウナギを含む。国産品は検査対象外。
結果は、農薬はどの検体からも検出されなかった。動物用医薬品については一部でppbレベルの極微量が検出された。物質名はスルホンアミド、テトラサイクリン、マラカイトグリーンペニシリンキノロン、フルオロキノロン、フェニコール類である。これらの物質に対するMRLは設定されていないので食品基準違反である。
これらの結果をFSANZに提出し安全上の助言を求めたところ、検出された量が極めて微量であるため公衆衛生上のリスクとはならないことを示唆した。FSANZは現在この調査結果についての完全なリスクアセスメントを実施中である。
また抗生物質耐性に関しては健康医療研究評議会NHMRCに対しても意見を求めた。
検査物質の詳細は付票に記載。