食品安全情報blog過去記事

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犯罪への恐怖が大きい人は2倍鬱になりやすい

Individuals with high fear of crime twice as likely to suffer from depression
27-Sep-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-09/ucl-iwh092707.php
American Journal of Public Healthに発表された論文。公務員男女を対象にした長期研究Whitehall II研究のデータを用いて、犯罪への恐怖が大きい人は鬱症状を示す確率がほぼ2倍で、身体機能が低下していて生活の質も低い。対象者は50-75才の6500人で多くが現役で働いている。恐怖の程度は近所で家が壊されたとか泥棒に入られた、車が盗まれた、車から物が盗まれた、というような場合の「心配しない」から「非常に心配だ」までの心配スケールで測定した。恐れ自体が精神衛生や生活の質を低下させていることが示された。
現実の犯罪の数は減少していても、一般の人々は犯罪が増加していると信じている。人々には犯罪を減らすための対策の他に、現実に犯罪に遭う確率について正確に教育する必要がある。例えばセンセーショナルな犯罪報道は見直す必要がある。
(鬱だから不安なのか不安だから鬱なのかよくわからないけど、負のスパイラルはありそう。犯罪だけじゃない。環境とか食品とか、必要以上に悪化していると報道することはそれ自体が有害だという話。)