食品安全情報blog過去記事

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鍼が「腰痛に効果的」

英国NLHのThe Headlineより
Acupuncture "effective therapy for back pain"
26 Sep 2007
http://www.library.nhs.uk/rss/newsAndRssArticle.aspx?uri=http%3a%2f%2fwww.library.nhs.uk%2fresources%2f%3fid%3d269461
2007年9月25日に鍼及び偽鍼(ツボに関係なく針を刺す)が通常の腰痛治療より有効であるという報道を4紙が行った。4紙の報道内容は概ね正確であった。
この試験はドイツでレーゲンスブルク大学のMichael Haake博士らが行ったもので、ドイツの340の病院に通う患者を対象にした。18才以上で6ヶ月以上の慢性腰痛で痛みの強度スコアがグレード1以上の人を対象にし、過去に鍼治療の経験がある人などは対象外とした。
患者は本物の鍼治療(ツボに14-20本の針を5-40mmの深さで刺す)(387人)、偽鍼(ツボでないところに表面的に針を刺す)(387人)、ドイツガイドラインに沿った通常治療(投薬と理学療法と運動の組み合わせ)(387人)に無作為に振り分けた。介入群への治療は週に2回、30分で合計10回で、10回治療して痛みが減った患者にはさらに5回治療した。患者は鍼治療が本物か偽物かは知らない。
6週、3ヶ月、6ヶ月時点で評価し、一次評価項目は6ヶ月時点での効果である。
6ヶ月の時点で、鍼治療群で47.6%、偽鍼治療群で44.2%、通常治療群で27.4%が腰痛の改善を報告した。鍼と偽鍼の間に有意差はない。
German Acupuncture Trials (GERAC) for Chronic Low Back Pain
Michael Haake et al.
Arch Intern Med. 2007;167:1892-1898.

(偽鍼のほうがいいかも。でも鍼だと信じてるから効くのかな?「痛み」は難しい)