食品安全情報blog過去記事

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ヘパリン製品の使用に関する緊急安全性助言

Urgent safety advisory on use of Heparin products
Updated 7 April 2008
http://www.tga.gov.au/alerts/medicines/heparin.htm
米国FDAがヘパリン注の使用に関連するアナフィラキシー反応の症例を報告し、「過硫酸化コンドロイチン」を汚染物質として同定した。この報告を受けてTGAはオーストラリア市場で販売されている全てのブランドのヘパリンナトリウムについて検査を行った。
Astra Zeneca、Hospira、Pfizer 及び Baxterの検査を終了し、汚染物質が検出されたのはAstra Zenecaのヘパリン添加生理食塩水のみであった。
ヘパリンの分解産物である低分子量ヘパリンの検査も続行中である。TGAのヘパリン検査の結果、一部のヘパリンにデルマタンが含まれることがわかった。デルマタンはグルコサミノグリカン類で天然に全てのほ乳類の皮膚や結合組織に含まれる。この物質は世界中のヘパリン製品に何年もの間存在していたと考え
られる。ヘパリン製品の製造に使用されたヘパリン成分は中国の何カ所か由来である。TGAはオーストラリアにヘパリンを供給している業者に対して汚染がないことを確認するよう要求する。現時点では米国のアナフィラキシーの症例は比較的少なくオーストラリアでのヘパリンに関連した報告数の増加もない。