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米国トウモロコシの未承認遺伝子組換えイベントDAS 59132-8に関する欧州委員会からの要請への対応−GMOパネルの意見

Response to the request from the European Commission on the nonauthorised genetically modified event DAS 59132-8 in US maize - Scientific Opinion of the Panel on Genetically Modified Organisms
26/05/2008
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1178710640885.htm
欧州委員会から、米国である種のトウモロコシハイブリッド系統DAS 59122-7に微量に検出された未承認遺伝子組換えトウモロコシイベントDAS 59132-8に関する科学的意見を諮問された。これまでヨーロッパではDAS 59122-7中に偶発的にDAS 59132-8が検出されたことはない。59122トウモロコシは食品や飼料や工業用の輸入・加工が認可されていて栽培は認められていない。
DAS 59132-8とDAS 59122-7は同じ遺伝子とベクターを用いて同じ形質転換過程を経て開発された。いずれもアグロバクテリウムを用いた技術でCry34Ab1、 Cry35Ab1及び PAT蛋白質を発現するように作られた。GMOパネルは59122トウモロコシについて2007年5月23日に食品や飼料や工業用の輸入・加工について非遺伝子組換え系統のものと同様に安全であると結論した。
DAS 59132-8については限られた情報しかない。トウモロコシゲノムへの挿入部位については結論できない。発現データからはDAS 59122-7よりCry34Ab1は少なくCry35Ab1は多い。安全性や環境影響について結論できるデータはない。
結論として、EFSAのガイドラインに従って完全なリスクアセスメントを行うに足るデータはない。しかしながら同様のトウモロコシDAS 59122-7のデータと混入している量(1000粒に3粒以下)を考慮すると、DAS 59122-7の混合物としてのDAS 59132-8にヒト健康や環境に特別なリスクとなることはなさそうである。