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スイスの裁判所はサルの脳の研究を禁止

Natureニュース
Swiss court bans work on macaque brains
Published online 11 June 2008 | Nature 453, 833 (2008) | doi:10.1038/453833a
Alison Abbott
http://www.nature.com/news/2008/080611/full/453833a.html
大学は動物の尊厳に基づく規制に反対
脳がどのように変化に適応していくかについて研究する霊長類を用いた2つの実験について下級裁判所が禁止を決定したことについて、チューリッヒの2つの研究所が上告している。このような禁止はスイスにおける動物を用いた基礎研究に重大な影響を及ぼすとしている。
チューリッヒ大学とチューリッヒ技術研究所(ETHZ)は、2006年にスイス科学財団が認めたアカゲザルを用いた実験を、地元裁判所が禁止する判決を出したことを発表した。スイス憲法には2004年に「生き物の尊厳dignity of creatures」を考慮しなければならないという条文が入った。スイスの法では社会への利益と動物への負担を秤にかけることを求めている。しかしこの判決では新しい解釈を導入し、出資期間の3年間で直ちにメリットを出すことを要求している。