食品安全情報blog過去記事

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FDAは遺伝子組換え動物の規制ガイダンス案を発表

FDA Issues Draft Guidance on Regulating Genetically Engineered Animals
September 18, 2008
http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2008/NEW01887.html
FDAは遺伝子組換え動物の規制についてのガイダンス案にパブリックコメントを募集する。
遺伝子組換え動物は医療や農業、環境や新素材製造に極めて有望である。FDAは長い間科学的評価を行ってきた。我々のガイドは遺伝子組換え動物とそれに由来する製品の販売に関する枠組みを提供するものである。
遺伝子組換え動物は使用目的によりいくつかに分類される。ヒトや動物用の医薬品を作るための動物(バイオファーム動物)、ヒト疾患モデル動物、高付加価値商品製造用動物、そして栄養価が高かったり環境に悪影響のある物質を出す量が少なかったりする食用動物などである。
遺伝子組換えは既に農業で広く使用されている。医学の分野ではヒト用医薬品などを作る微生物が作られている。食品には醸造やチーズの製造に助けとなる微生物を作るのに遺伝子組換え技術が使用されている。
FDAは食品医薬品化粧品法の動物用医薬品条項を用いて、CVMが遺伝子組換え動物由来食品はFDAに認可されない限り食用にはならないように対応している。
法では「ヒトや動物の身体の機能や構造に影響するために使われる食品以外の物質」を医薬品と定義しており、遺伝子組換え動物に導入される組換えDNAが新規動物用医薬品の定義にあてはまる。このような動物を開発した者は導入遺伝子やその発現する産物が遺伝子組換え動物にとって安全であることを証明しなければならない。
ガイダンス案では、食用遺伝子組換え動物については、その動物由来の食品が安全であることを製造者が証明しなければならない。FDAは食品安全性評価の一環として、最近採択されたコーデックス組換え動物由来食品の安全性評価実施ガイドラインに従ってその情報を評価する。ガイダンス案には環境評価の必要性も記述してある。
ガイダンス案本文とQ & Aなどは以下より
Genetically Engineered Animals
http://www.fda.gov/cvm/GEAnimals.htm
意見は11月18日まで。
消費者向けQ & A
Consumers Q&A
http://www.fda.gov/cvm/GEconsumersQA.htm
遺伝子組換えとは何か、これまでどのような組換え動物が開発されてきたか、規制状況は、クローン動物との違いは、遺伝子組換え動物由来の医薬品と食品は同じように規制されるのか、市販後調査は行われるのか、動物の健康への影響は評価するのか、食品になった場合表示されるのか、遺伝子組換え動物は表示されるのか、など
現時点で食用遺伝子組換え動物は存在しない