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Becoming Ben

BMJ 2008;337:a1856
Views & Reviews
Richard Smith
http://www.bmj.com/cgi/content/full/337/oct01_3/a1856
Ben Goldacreの本、Bad Scienceの書評。
疑似科学やインチキと闘うBen Goldacreがいてくれて良かった、彼の本によってさらに多くの人がBenに続くことを期待する。
Benは毎週Guardianにコラムを連載し、印象的なウェブサイト www.badscience.netを運営しており、そして今回本を出した。Benは医師であり、疑似科学と闘うために必要なことを全て持っている−疫学や統計や公衆衛生に関するきちんとした知識、文章を書く技術(悪い冗談が少し弱点)、ウェブを有効に使うスキル、誇り、面の皮の厚さ、良き法律家たち、そして無尽蔵のエネルギーである。
法律家が必要な理由は彼は絶え間ない名誉毀損訴訟や暴力にさえ曝されているからである。最近もAIDSの原因がHIVではないと主張してサプリメントを売って大儲けしていたMatthias Rathの訴えについてGuardianとBenが勝ったばかりだ。Rathはインチキで儲けたお金で訴訟を起こした。英国の名誉毀損システムでは普通お金をたくさん持っている方が勝つ。Guardianの勝利は健康と科学とジャーナリズムにとって重要である。そしてGoldacreの本の宣伝にも貢献するだろう。
Bad Scienceは一般向けの本でBMJの読者は既に知っていることが多いだろうが、この本から学ぶことはあるだろう。私は特に「何故賢い人が馬鹿げたことを信じるのか」という章が面白かった。我々は偶然を過小評価して因果関係のないところにパターンを認識する。我々は仮説を支持するような根拠を過剰に評価し、真の科学者がするように自分の仮説を破壊するような根拠を捜す代わりに仮説を強化する根拠を捜す。
以下略
(というわけで読んでね)
BMJが読めない人はBen Goldacreのサイトに全文引用されている
http://www.badscience.net/2008/10/nice-review-of-the-book-in-the-british-medical-journal-by-richard-smith/