食品安全情報blog過去記事

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ミニカップゼリー関連メモ

FDA
2005年の消費者向け情報から
子どもを窒息から守る
Prevent Your Child From Choking
http://www.fda.gov/fdac/features/2005/505_choking.html
コンニャクのミニカップゼリーに警告を出した経緯が記載されている
あらゆる食べ物には窒息のリスクがあるが、普通でないリスクunusual riskがあると判断された場合は対応する。ミニカップタイプのコンニャクゼリーは、その形状と大きさと滑りやすさと口の中で溶けないことから普通でないリスクがあると判断された。一方ペパーミントキャンディでの死亡事故では普通でないリスクとはならないと判断されて商品そのものへの対応はとられなかった。


4才以下の子どもに食べさせてはいけないもの
ホットドッグ
ナッツや種
肉やチーズの塊
丸ごとのブドウ
ねばねばしたりくっつくキャンディ
ポップコーン
ピーナッツバターの塊
生野菜
レーズン
チューインガム
(日本なら餅を入れないといけないのだろう)


子どもの窒息事故予防のためのパンフレットの例
アメリ
http://www.childsafe.org.za/choke.htm
オーストラリア
http://www.gtp.com.au/kidsafeqld/inewsfiles/inews.97362.1.pdf


子どもの窒息による死亡事故の報告としては海外では以下の文献のようにピーナッツが多い。
世界中で一貫して男の子のほうが事故をおこしやすい。
Foreign body asphyxiation in children.
Indian Pediatr. 2005 Nov;42(11):1131-3.
トルコ1990-2003年の死亡例 男14女8年齢は2.2±0.6才
食べ物が81.8%でナッツは50%


J Med Liban. 1997;45(1):10-8
[Foreign bodies of the respiratory tract in children. A retrospective
study of 100 cases]
男の子64%、平均年齢22.5ヶ月
野菜が90%、特にピーナッツとピスタチオ(48%)


韓国のミニカップゼリー規制については、最初はコンニャクを使うことを禁止し、それでも死亡例が出て固さや大きさを規制し、それでも死亡例が出た。ミニカップゼリーそのものの 禁止には至っていないが窒息防止パンフレットを作ったりして注意喚起している。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20080610#p2
ちなみに韓国では射幸心を煽るとか好ましくないという理由でくじつきお菓子やタバコに形をまねたお菓子のような日本の駄菓子屋さんで良く売っているようなお菓子は学校周辺では販売禁止。この手の「禁止」を社会が好むかどうかという点でも文化の差はある。


小さい子どもにとっては食べにくいものでも食べる訓練をしなければならないという面もあるので、禁止一辺倒ではなく大人の注意が必要。
というか子育てって本当に毎日が綱渡りだと思う。七五三過ぎて、ようやく死ににくくなったと少し安心したというのが実感。