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最終報告書 TR-539: ゲニステインのSDラットにおけるの多世代毒性試験

TR-539: NTP Technical Report on the Multigenerational Reproductive Toxicology Study of Genistein (CAS No. 446-72-0) in Sprague Dawley Rats (Feed Study)
http://ntp.niehs.nih.gov/go/27988
SDラット雌雄各140匹を、離乳時からずっと大豆及びアルファルファを含まない餌で育てた。1群35匹で、親(F0)世代は6週齢から0、5、100、500 ppmのゲニステインを含む餌を与えた(雄については0、0.3、7、35 mg ゲニステイン/kg 体重/日、雌は0、0.5、10、 51 mg/kg体重/日に相当)。F4世代まで試験を行い、F5については離乳時に試験終了。
要約
この試験の条件では500 ppmのゲニステインを含む餌で体重減少と膣口加速、肛門性器間距離減少、雌の性周期変化が見られた。F1世代では離乳後の体重減少と雄の肛門性器間距離減少が見られたが暴露量が同じF2世代以降ではみられなかった。500 ppm群でF1とF2に産む子どもの数が減少する幾分かの根拠が得られたが他に雌の生殖能や組織学的変化はなかった。雄の生殖器系には何ら有意の変化は見られなかったが乳腺の過形成や尿細管の石灰化が100ppmと500ppmの20週齢で見られた。500ppmに成長してから暴露された、又は子宮内と授乳期のみで暴露された雄の乳腺過形成頻度により弱い影響が見られた。離乳前の子どもの体重増加率が減少する他には、ゲニステインの影響が暴露されていない世代に伝えられるという証拠は得られなかった。