食品安全情報blog過去記事

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FSANZファクトシート

  • 缶詰め食品:購入と保管

Canned foods: purchasing and storing
http://www.foodstandards.gov.au/newsroom/factsheets/factsheets2008/cannedfoodspurchasin4084.cfm
熱や化学処理した食品を密封容器に入れるのは食品の保存方法として極めて効果的である。野菜や果物、肉、魚及びこれらの組み合わせは密封容器で安全に保管できる。
一般的に金属容器に密封された食品を缶詰め食品と呼ぶ。他にガラス瓶やプラスチック容器やパウチやUHTカートンの密封容器もある。このファクトシートは消費者がこれらの製品をバランスの取れた多様な安全な食事の一部として使用することの一助とするためのものである。
容器は安全か?
食品の密封に使われる容器は内容物の品質や安全性に影響しない。しかし製造時や製造後に容器が壊れたりすると安全性に影響する。
市販の缶詰め食品はどのように作られるのか
缶詰め食品は洗って調理されて液体と一緒に金属容器に入れられる。食品は密封されて加熱殺菌される。容器が開けられるまで内容物は無菌である。
缶詰め食品はどれだけ長持ちするか?
購入の際には表示をチェックするように。
オーストラリアとニュージーランドでは、品質保持期間が2年未満の缶詰め食品については賞味期限‘best-before date’が表示されている。賞味期限が過ぎても安全であるが最良の品質ではないかもしれない。
2年以上の品質保持期間がある缶詰め食品については賞味期限表示は必要ない。容器に異常がなければ缶詰め食品は室温でも長く保存できる。しかし長い間には変化がおこる。一般的に低温で乾燥した場所の方が長持ちする。
家庭ではどのように保管したらよいか?
保管方法が表示してあるのでチェックする。
どうやって選べばよいか?
表示と、容器の状態を確認する。
缶を開けたときに異臭がしたり変色があったら捨てるように。味見をしてはいけない。一旦開封したら缶詰め食品は傷みやすいので長期保存はできない。

  • GM食品:組換えDNAを食べた時の安全性

GM foods: Safety of ingested recombinant DNA
http://www.foodstandards.gov.au/newsroom/factsheets/factsheets2008/gmfoodssafetyofinges4072.cfm
GM食品に組換えDNAが含まれることに対する懸念がしばしば表明される。食品中に組換えDNAが存在することによるヒト健康や安全上の懸念はない。
組換えDNAとは何か?
食品中の組換えDNAは心配すべきか?
心配ない。DNAは常に食品中に存在し、組換えDNAはそうでないDNAと化学的には違いはない。
食品にはどのくらいDNAが含まれるか?
食品により含まれるDNA量は違う。例えば動物の肉はDNAが多く、穀物などには一般的に少ない。従ってどれだけのDNAを食べているかは食生活によって異なる。しかしながら1人1日あたり0.1-1.0gのDNAを食べているという推定がある。
組換えDNAがあっても食品中DNAのごく一部でしかないため総DNA摂取量が増えることはない。
食品中のDNAは加工したり食べたりするとどうなるのか?
食品を加工するとDNAは部分的に又は完全に分解したり無くなったりする。例えば砂糖や油の精製ではほとんどのDNAは無くなる。
食べたDNAは消化によって分解される。一部のDNA断片が消化管や血流に検出されることがあるがこれは通常の生理現象で組換えでも非組換えでもヒトの安全性に問題があるという証拠はない。
食べた組換えDNAが腸内細菌に移行することはあるのか?
理論的には組換えでないDNA同様の可能性で、あり得る。しかしながら確率は極めて低く、さらに移行したDNAが微生物の中で安定して維持されることもまた極めておこりにくい。