食品安全情報blog過去記事

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フランス人旅行者のシガテラ中毒症例

ユーロサーベイランス
Eurosurveillance (Volume 13, Issue 45)
A case of ciguatera fish poisoning in a French traveler
06.nov.08
M Develoux, G Le Loup, G Pialoux
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=19027
2008年8月に2週間ドミニカ共和国に滞在した30代後半男性。8月18日に魚を食べて約4時間後に腹痛と下痢を訴えた。魚を食べなかった彼の妻は症状はなかったが、同じ魚を食べた友人は同じ症状を示した。この症状は3日間続いた。発症24時間後に全身性掻痒が現れ眠れなくなった。同時に頭痛、筋肉痛、口や四肢の感覚異常が出現した。
フランスに帰国して9月3日に来院した。ひっかき傷を伴う掻痒と関節痛、筋肉痛、衰弱は継続していた。通常の血液検査に異常はなく、検便でも寄生虫は検出されず、シガテラ中毒と診断した。食べた魚の種類は不明で、患者はただ「大きな魚」と記憶している。対症療法を行ったものの掻痒と関節痛は7週間経っても継続している。