食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

北欧諸国の子どもや青少年のカフェイン暴露のリスク評価が完了した

A risk assessment has been completed on the exposure of children and adolescents to caffeine in the Nordic countries
11.11.2008
http://www.evira.fi/portal/en/food/current_issues/?id=1473
フィンランド食品安全局EVIRAは北欧諸国の子どもや青少年のカフェイン暴露評価プロジェクトに参加していた。このリスク評価ではたとえ僅かなカフェインでも、カフェイン耐性の増加や禁断症状、不安やイライラ感などの悪影響があることが示された。
発表された研究に基づき、体重50kgの若者に対して毎日約15 mgのカフェインは通常悪影響はないが、50 mgを超えるとカフェイン耐性が増加する。カフェイン耐性の増加はカフェイン依存性の徴候である。毎日125mgを超えると不安やイライラ感が増加する。体重が軽いと少ない量のカフェインで有害影響が出る。カフェイン感受性には個人差があるようだ。
コーヒー1カップは約100mgのカフェインを含み、エネルギードリンク1缶は約105mg。コーラ1本は65 mgを含む。成人では体重60kgの場合約85mgで睡眠障害が誘発され得る。子どもでも睡眠障害は起こり得るが研究はほとんど無い。カフェインには中枢神経興奮作用があるため入眠や阻害したり睡眠の質を低下させたり睡眠時間を短くしたりする。
北欧諸国の子どもや青少年におけるコーラの摂取
北欧諸国の摂取量データをレビューしたところ、4-6才の年齢集団の子どもの2人に1人は有害影響量以下である。カフェイン耐性が増加する量以上を飲んでいるのは約10%である。
不安やイライラを誘発する量を飲んでいるの青少年はごく一部であるが多くの青少年は耐性や禁断症状が出る量を摂っている。アイスランドの17才の10%は1日に1.5Lのコーラを飲んでいる。他の北欧諸国では主に1日0.5L未満である。
フィンランドの青少年のカフェイン暴露
フィンランドの青少年のカフェイン含有飲料の摂取データはSTRIPプロジェクトから得た。2004-2006年の14と15才のデータで、主なカフェイン摂取源はコーラとコーヒーでそれぞれ約37%のカフェイン摂取量となる。21%が紅茶、5%がエネルギードリンクである。1日50 mgを超える量のカフェインを摂っているのは青少年のわずか5%である。
報告書は以下より
Risk assessment of caffeine among children and adolescents in the Nordic countries
http://www.norden.org/pub/sk/showpub.asp?pubnr=2008:551
http://norden.org/pub/miljo/miljo/uk/TN2008551.pdf
北欧諸国とはフィンランドアイスランドノルウェースウェーデン
英語