食品安全情報blog過去記事

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関節炎財団は補完代替医療に関する最初の根拠に基づく報告書を作成した

Arthritis charity produces first evidence-based report dedicated to complementary medicines
10th February 2009
http://www.arc.org.uk/news/pressreleases/awareness/CAM.asp
ほとんどの補完代替医薬品は関節リウマチ患者に何の効果もない;変形性関節症患者にはもう少し希望がある
Arthritis Research Campaign(関節炎研究キャンペーンARC)は、無作為対照化試験の結果を用いた関節炎に使われている補完代替医療の、根拠に基づく報告書を発表した。
この報告書「関節リウマチや変形性関節症や繊維筋痛治療用の補完代替医薬品Complementary and alternative medicines for the treatment of rheumatoid arthritis, osteoarthritis and fibromyalgia」は関節炎患者によく使われている製品の有効性と安全性に科学的根拠があるかどうかをまとめたものである。
市場には多くの補完代替医薬品があるが、そのうち無作為対照化試験が行われているものはたった40しかなく、そのような製品の有効性を支持するデータの科学的質には相当なばらつきがある。関節リウマチに使用されている化合物の約2/3は効果がないことが示されている。変形性関節症患者がよく使っているグルコサミンの有効性にも疑問がある。
関節リウマチについては魚油のみで有効性が示されている。変形性関節症についてはカプサイシンゲルのみであった。安全性に関する情報は通常の医薬品より少なく、分類上赤又は黄色に分類されているものもある。
英国では46%の人が人生のどこかで多様な症状のために補完代替医薬品を使用し、通常の医療以外に年に4億5000万ポンドを使っている。
関節炎患者は副作用がある可能性がある医薬品を避けたい、ナチュラル製品が好きだという理由で補完代替医薬品を広く使用している。しかし「ナチュラル」は安全も有効も意味しない。多くの人々はこうした製品に何百ポンドも費やしている。
この報告書ではカイロプラクティックや鍼などのようなセラピーではなく食べたり皮膚に塗ったりするものをカバーしている。
本文
http://www.arc.org.uk/arthinfo/documents/6300.pdf