食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

Quackwatchから
"Detoxification" Schemes and Scams
Stephen Barrett, M.D
April 8, 2009
http://www.quackwatch.org/01QuackeryRelatedTopics/detox_overview.html
溜まった毒素を解毒(デトックス)する必要があるとするたくさんの詐欺がある。内容は売りたい商品により多様であるが、基本的に毒素は体内に溜まって有害影響を及ぼすと主張するものである。
大腸洗浄や各種粉末、ローション、イオン洗浄装置や足裏パッド、発汗による解毒、キレート療法など詐欺の手法を紹介し、「デトックス」の有害影響について説明している。

  • 学生が集まらないためCAMのコースが無くなる

Recruitment problems kill off CAM courses
9 April 2009
http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?sectioncode=26&storycode=406111&c=1
大学で補完代替医療のコースを設置することが流行したのは最近であるが、1月のSalford大学に続き、英国最大のCAM学位供給源であるWestminsterホメオパシーなどのCAMのBScコースを停止した。学生が14人しか集まらなかったため。
Central Lancaster大学も最小定員20名に満たないためハーブ・ホメオパシー代替医療コースの募集を停止する。

BMJ 2009;338:b1211
Wei Xing Zhu et al.
China’s excess males, sex selective abortion, and one child policy: analysis of data from 2005 national intercensus survey
http://www.bmj.com/cgi/content/abstract/338/apr09_2/b1211
中国では2005年には20才以下の男性は女性より3200万人多く、110万人以上多くうまれている。今後20年間以上で生殖年齢の男女比は極めて高く、悪化していくであろう。現在行われている性選択的中絶を禁止すれば比が正常化するだろう。
(女の子だというだけの理由で100万人も中絶されていると)

  • がん細胞にとって、遺伝子だけでは薬物応答の指標としてはあまり良くない

EurekAlert(http://www.eurekalert.org/)より
For cancer cells, genetics alone is poor indicator for drug response
12-Apr-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-04/hms-fcc040909.php
4月12日にNatureにオンライン発表された論文。
Non-genetic origins of cell-to-cell variability in TRAIL-induced apoptosis

  • コカコーラの神話と倫理

Myths and morality at Coca-Cola
The Lancet Vol. 373 Number 9671 April 11-17, 2009
先週オーストラリア競争消費者委員会がコカコーラ社に修正広告を出すよう命じた。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20090406#p7
この宣伝は、企業キャンペーンが企業の責任から個人の責任により焦点をあてるようシフトしてきている動きの一環である。もともとの宣伝も修正広告も同じ信念の繰り返しである−つまりコカコーラにはカロリーもあるし酸も含まれる、しかしその消費を調節するのは消費者の責任である、と。
非難の矛先を変えること、有名人を宣伝に使うこと、製品と健康との関係に反論することなどで食品企業の戦略は煙草企業の戦略に類似点を持つ。食品産業が信頼を維持したいのなら、消費者の健康に本当に利益になるようなことでのみ信頼は得られ、嘘の宣伝は信頼を蝕むだろう。企業は栄養価のない食品を子ども向けに宣伝するのを止め、有名人を使うのを止めるべきだ。このままの戦略を続けるなら、やがて一般の人々の視線は煙草企業へのものと同じようになるであろう。