食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

心疾患リスクと関連する食事要因についてのレビュー

Review identifies dietary factors associated with heart disease risk
13-Apr-2009
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-04/jaaj-rid040909.php
これまで報告された研究のレビューにより、野菜やナッツの摂取、地中海風の食事パターンが心疾患リスクの低さと関連し、トランス脂肪酸と高グリセミックインデックス食品は有害であるようだ。Archives of Internal Medicineに4月13日に発表された。
背景情報として、冠動脈心疾患と食事要因との関連についてはほぼ半世紀にわたって大きな研究テーマだった、と著者は述べている。たくさんの文献があるが、根拠の強さについては単一研究として系統的に評価されていなかった。
Andrew Mente博士らは1950年から2007年6月までに発表された心疾患と食事要因についての論文を系統的に調べた。保護要因として野菜やナッツ、単価不飽和脂肪酸、地中海食、賢明で質の高い食事パターンを、有害要因としてトランス脂肪酸や高グリセミックインデックス食品と西洋風食生活を同定した。しかしながらこのうち無作為対照化試験で調べられているのは地中海食のみであった。
全体として、ごく一部の食事要因と冠動脈心疾患との因果関係のみが支持され、ほとんどの個々の栄養素や食品についての根拠は結論を出すには弱すぎる。個別の食事成分の調査は食事パターンの影響するメカニズムについての知見を得るのに役立つかもしれないが、一部の栄養素や食品の摂取量を変更することで心疾患に意味のある影響を与えることはありそうにない、と結論している。
Arch Intern Med. 2009;169[7]:659-669
(それが何であれ、特定の栄養素や食品を摂る/避けることで病気の予防ができるという根拠はない)