食品安全情報blog過去記事

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EFSAの科学委員会は動物実験の代替を促進

EFSA’s Scientific Committee promotes alternatives to animal testing
8 June 2009
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902559504.htm
EFSAの科学委員会は食品や飼料の安全性評価の分野における実験動物の使用や苦痛を最小限に留め代替を進めることの重要性について強調した。発表された意見は動物使用数の削減についての最新技術をレビューしたものである。

  • 動物実験の代替・削減・洗練に関する既存アプローチ:食品や飼料のリスク評価への適用可能性

Existing approaches incorporating replacement, reduction and refinement of animal testing: applicability in food and feed risk assessment
8 June 2009
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902559349.htm
トキシコキネティクス:いくつかのin vitro試験系が開発されているが現時点ではin vivo試験を代用できない
急性毒性試験:古典的経口投与試験はより少ない数で苦痛や痛みを削減したin vivo試験に代わっている。最初の投与量を推定するにはin vitro試験も使える。
皮膚刺激性腐食性試験:皮膚刺激性については現時点では規制機関はin vivo試験のみを認めているが、間もなくOECDレベルでin vitro試験法が認められるだろう。腐食性についてはヨーロッパではin vitro試験を使わなけらばならない。
皮膚感作試験:現時点では規制機関はin vivo試験のみを認めている。その中には局所リンパ節アッセイやLLNAが望ましいとされ、LLNAのin vitro代替法が開発中である。
眼刺激性試験:ヨーロッパでは未だにin vivo Draizeウサギ眼試験が標準法である。しかしながら強い眼刺激物質についてはさらなる動物を使用しない分類のために4つのin vitro法が使用できる。
急性全身及び局所毒性は農薬や飼料添加物の評価に必要である。EFSAは食品添加物GM食品や食品と接触する物質についてはそのような試験は要求していない。
遺伝毒性試験:初期試験はin vitroで行われるが陽性の場合in vivo試験での確認が必要。
反復投与毒性試験や生殖発生毒性試験のような複雑なエンドポイントの試験については代替法の開発はさらに困難である。