食品安全情報blog過去記事

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残留農薬委員会2008年年次報告書

Pesticide Residues Committee Annual Report 2008
24 September 2009
http://www.pesticides.gov.uk/prc.asp?id=2536
年次報告書に、企業のモニタリングデータが付録についている。
報告書本文は以下
http://www.pesticides.gov.uk/uploadedfiles/Web_Assets/PRC/PRC_Annual_Report_2008.pdf
2008年からEU統一MRLが発効したことと、基準値の設定されていない農薬について0.01mg/kgのデフォルト基準が採用されたことによってMRL超過数は増える。
この基準は9月1日以降に産生された作物についてのみ当てはめられるので2008年報告書には大きな影響はないが、2009年以降については注意が必要である。
2008年に検査した検体は4129で、それぞれ異なる農薬について検査し検査数は606000以上になった。53.8%の検体については残留農薬は検出されず、45%はMRL以下の農薬が検出された。
オーガニック製品については242検体が含まれる。そのうち15検体(6.2%)から残留農薬が検出された。健康には影響はないがDefraの有機農法部門に通知した(有機では使えないはずのものが入っているので)。
詳細リスク評価を行ったのは27件で、多くの場合健康へのリスクとはならない。リスクが否定できない13検体についてはFSAに通知し、FSAからRASFFで他のヨーロッパ諸国に通知された。

(この報告書を報道する記事のタイトルが「野菜や果物には許容できない濃度の農薬が入っている」となっていて、ソイルアソシエーションのプロパガンダと化している。オーガニック支持というムードがこうした事実を歪める宣伝によって作られていることがよくわかる
Fruit and veg have 'unacceptable' levels of pesticides
http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/foodanddrinknews/6227745/Fruit-and-veg-have-unacceptable-levels-of-pesticides.html