食品安全情報blog過去記事

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高用量ビタミンサプリメントに警告

WCRF(UK)
Warning on high-strength vitamin supplements
19 October 2009
http://www.wcrf-uk.org/audience/media/press_release.php?recid=77
がんの専門家が高用量のビタミンやミネラルサプリメントを摂っている人々は良いことをしているどころか自傷行為である可能性があると警告した。
世界がん研究財団(WCRF)のMartin Wiseman教授は、サプリメント、特に高用量の場合は、がんリスクがどうなるか確実な予想はできないと述べた。
特定の条件においては低用量のサプリメントが役に立つ場合もあるが、高用量サプリメントは有害である可能性があるため、WCRFはがん予防目的でサプリメントを摂るよりは健康的な食生活を薦める。この助言にも関わらず、FSAの調査では、昨年31%の人がサプリメントを使用し、15%は高用量サプリメントを使用したと回答している。
多くの人がサプリメントでがんリスクを削減できると考えているが、そのような根拠はない。特定の栄養素を多く摂るような食生活パターンでがんリスクが低くなることは、錠剤を飲めば同じ効果が期待できることを意味しない。実際微量栄養素の高用量サプリメントの影響は予想できないし健康に有害である可能性がある。
一部の研究で高用量サプリメントにがんリスク削減作用が認められても他の研究では認められていないし、そのような試験は通常特定の集団でのみ行われている。つまり一般人にどういう影響があるかやリスクとベネフィットのバランスについては何も確信をもって言えない。一部のがんは高用量サプリメントでリスクが高くなる。たとえマルチビタミン錠剤であっても食品とは同じではない。