食品安全情報blog過去記事

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トリアゾール農薬の累積暴露評価

Cumulative Exposure Assessment of Triazole Pesticides
11 February 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/40e.htm
農薬の累積および相乗的ヒト健康リスク評価のための新しいアプローチとして、累積リスク評価への段階的アプローチが提案されている。最初の段階は平均および最大摂取量統計を用いた決定論的評価である。最終段階は確率論的暴露評価とベンチマーク用量モデル作成を含む。
この研究の目的は相対強度係数(relative potency factor:RPF)と確率論的モデルを用いた累積暴露の後段階評価が実行可能であるか、使用できるかどうかを示すことである。RPFは指標化合物に対する各農薬の毒性の相対的強さを示すのに使用される。この報告では各種統計モデルを用いてトリアゾール類の短期および長期の累積毒性について検討した。
食品の摂取量と残留農薬データはいくつかのヨーロッパの国々のデータを用いた。国により分析対象のトリアゾール類は異なり、全てのトリアゾールが分析されているわけではない。短期暴露量推定には確率論的モンテカルロモデルを用いた。長期摂取量推定にはISUFとBBNの二つの統計モデルを用い、結果を比較した。累積暴露評価は異なる国・年齢集団・シナリオで行われた。シナリオの半分はモニタリングデータを用いて実際の暴露量を推定するためのもの、半分はMRLや野外試験などのデータを用いてMRL設定の結果としての可能性を計算するためのものである。結論としては計算は可能で、いくつかの完全点を指摘している。