食品安全情報blog過去記事

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抗生物質耐性&農業使用 米国

Antibiotic resistance & agricultural uses – USA
16-FEB-2010
http://www.promedmail.org/pls/otn/f?p=2400:1001:1532837470963645::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,81405
[1]The Farmer 12 Feb 2010
メディアが家畜への抗生物質の使用がヒトの抗生物質耐性菌と関連すると報道している。もとUSDAの食品安全担当次官代理でアイオワ州立大学の獣医学教授Scott Hurd博士はこの懸念は科学的根拠のあるものではないと述べている。豚肉の生産業者は肉にする前に離脱期間を設けている。2000年にデンマークは予防目的での抗生物質使用を全面禁止とした。その後すぐ病気のために治療を必要とするブタの数は2倍になり、その後何年も増加したままだった。2002年のWHOの調査ではヒトの健康への良い影響は見つからなかった。
メディアはこの話を極めて不公正に報道しているが、抗生物質の禁止は食糧となる動物の健康を損ねるだろう。
[2] Des Moines Register  13 Feb 2010
H. Scott Hurd博士の主張
もとUSDAの食品安全担当次官代理人として、そして科学者として、最近の家畜への抗生物質使用がヒトの抗生物質耐性の原因だとする報道にはがっかりしている。
ヒトでのMRSAの流行のうち動物から感染したというものは報告されていない。
オバマ大統領は昨年「我々はイデオロギーではなく事実に基づいて科学的意志決定をしなければならない」と述べた。私は完全に同意する。新しい政策が科学に基づかなければ効果はなく、より安全な世界を作るのに貢献しないだろう。この問題は私にとって単に一科学者としてだけではなく、8人の子どもの父親としても影響する。
食肉への抗生物質の残留は違法である。しかし今問題になっているのは抗生物質耐性である。
(使用される抗生物質の種類にもよると注がある。ヒトで使用されていないクラスのものは問題にならない。)