食品安全情報blog過去記事

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論文など

  • カナダの小児救急外来に来た子どもたちのビタミン使用

Vitamin use among children attending a Canadian pediatric emergency department
Fundamental & Clinical Pharmacology
Early View (Articles online in advance of print)
Ran Goldman et al.
http://www3.interscience.wiley.com/journal/123299095/abstract
カナダの小児救急外来に来た1804家族を対象にインタビューを行った。3ヶ月以内にビタミンを使用したのは32.3%でそのうち48%が毎日使っている。24時間以内にビタミンを使用した子どもは8%以上であった。使用率は患者と保護者の年齢が高い、慢性疾患がある、ワクチン接種は済ませている、同時に処方薬を使用している、保護者の教育レベルが高い、主言語が英語、の場合に高かった。こうしたことから小児科医は薬物との相互作用や副作用のため保護者にビタミンの使用について尋ねる必要がある。

  • スキーのワックス使用によるパーフルオロカルボン酸塩濃度上昇の時間変化

A Time Trend Study of Significantly Elevated Perfluorocarboxylate Levels in Humans after Using Fluorinated Ski Wax
Helena Nilsson et al.
Environ. Sci. Technol., Article ASAP
DOI: 10.1021/es9034733
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es9034733
スキーにワックスを塗る仕事をしている人達の血中PFOA等の濃度がシーズン中は高くてオフシーズンには下がるという報告。

  • EPAが再びアトラジンについて

C & EN
EPA Revisits Atrazine
March 1, 2010
http://pubs.acs.org/cen/government/88/8809gov1.html
アトラジンは米国で最もよく使われている除草剤の一つで、50年の使用歴がある。EPAは2006年にアトラジンの安全性をレビューし、使用法に従って使用すれば安全であると明言した。しかし昨秋、アトラジン暴露とヒトの出生時欠損や早産、低体重出産との関連を示唆する研究が報告されたため再評価を決定した。
今年1年にわたって、EPAのOPPは動物での毒性データやヒト疫学データなどを含む全てのデータを組み入れようとするだろう。それから新しい規制が必要かどうかを決定するだろう。

  • 目とアルカリ

BMJのレター

Eyes and alkalis
BMJ 2010;340:c1186
http://www.bmj.com/cgi/content/full/340/mar02_2/c1186
2001年に液体カプセル洗剤が販売され、昨年当病院の5歳以下の子どもの目の化学的傷害の40%がこの製品によるものだった。
ほとんどの液体カプセル洗剤は水溶性のポリビニルアルコール膜でできたカプセルに洗剤成分を含み溶液はアルカリ性である。目の化学的傷害のなかではアルカリによるものが最も重傷になりやすい。製造業者の警告表示と消費者の注意が必要である。
(液体ジェルカプセルなんて子どもは触りたくなるだろう。日本ではあまり見ないけど)