食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

農薬の代謝物、分解産物および反応生成物のリスク評価における毒性学的懸念閾値の適用可能性

Applicability of thresholds of toxicological concern in the dietary risk assessment of metabolites, degradation and reaction products of pesticides
24 March 2010
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/44e.htm
食用作物の生産に農薬を使用すると残留するのは有効成分だけではなく代謝物、分解産物および反応生成物などもある。消費者の食事由来リスク評価にはリスクに寄与する全ての物質を考慮しなければならない。
有効成分についての毒性学的性質は一連の毒性試験により常によく研究されていてわかっている。一方代謝物、分解産物および反応生成物については毒性データが限られていることが多い。毒性試験に動物を使うことはできるだけ減らすために、さらなる毒性試験の要求は制限されるべきである。従って動物を使わないで、しっかりした一貫性のある毒性評価のための方法やツールが検討される必要がある。そこでEFSAは毒性学的懸念閾値Toxicological Concern (TTC)概念を使えるかどうか検討した。TTCの概念は、化学物質がヒト健康に感知できるリスクとなる可能性が極めて低いヒトへの暴露量閾値を設定する基本原則をベースにした実践的評価ツールである。
その評価の結果を報告した。
http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/44e.pdf
主な問題点はin vivo遺伝毒性を予想する信頼できるデータがあるかどうか、あるいは適切な遺伝毒性データの提供