食品安全情報blog過去記事

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その他論文など

  • ヨーロッパのPCB暴露についての良いニュースと悪いニュース

ES & Tニュース
Good, Bad News on European PCB exposure
March 18, 2010
http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/es100689d
ベルギーの大学生のPCBとDDT摂取量の調査結果からは、1999年のベルギーにおけるPCB/ダイオキシン事件以降採用された食品基準により食事からの暴露量は減っていることが示唆された。
Current Exposure to Persistent Polychlorinated Biphenyls (PCBs) and Dichlorodiphenyldichloroethylene (p,p′-DDE) of Belgian Students from Food and Dust
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es9021427
悪いニュースはスロバキアにおけるPCB暴露と子どもの聴覚への僅かな悪影響との関連
Serum PCB Concentrations and Cochlear Function in 12-Year-Old Children
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es901918h

  • トマトの品質は自然光より温度による

The quality of the tomato depends more on temperature than on natural light
25-Mar-2010
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-03/ef-tqo032510.php
スペインのバスク農業研究開発研究所のチームが、一般的にトマトの品質は自然光にどれだけあたったかによると信じられているが実は最も重要なのは温度であることを見いだした。

  • 書評:長寿ビジネスを暴く

Exposing the longevity business
Nature 464, 491-492 (25 March 2010)
Eternity Soup: Inside the Quest to End Aging
by Greg Critser
Harmony: 2010. 256 pp. $26
のS. Jay Olshanskyによる書評
カロリー制限からブドウ皮抽出物まで、アンチエイジング産業は科学的結果を超えて死を免れたい人々の希望をかなえる商売になっている。
これまでも不死を求めた人々は歴史上多数いて全て死亡した。この本でサイエンスライターGreg Critserは不死への願望が現代においてはより娯楽的要素をもち、説得力がある形で、時により危険なものとなっていることを再確認させる。また科学が加齢にいかに迫っているか、しかし到達していないことを説明している。
カロリー制限については暴食による短命は示されていても食事制限がヒトの寿命を延ばすことは証明されていないことから説明を始めている。さらにアンチエイジング産業がどのようにして人々を誤解させているかを説明し多くのアンチエイジング製品が科学ではなく信仰に基づいているかを明らかにしている。