食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース等

  • 新しいCONSORT声明

The new CONSORT statement
BMJ 2010;340:c1432
http://www.bmj.com/cgi/content/full/340/mar23_1/c1432
助言は明確であるが周知と推奨が遅れている
臨床試験結果の透明性の高い完全な報告についてのCONSORT声明の更新と現状について
CONSORT
http://www.consort-statement.org/home/

Romania mulls over fast food tax
The Lancet, Volume 375, Issue 9720, Page 1070, 27 March 2010
ルーマニア政府がお菓子やスナックなどを含む極めて広範囲のファストフード税の導入を検討している。
専門家はそのような税は適切に運用されないと肥満抑止にはならないし健康的な食生活とは何かについての混乱したメッセージを送ることになると警告している。
ルーマニアの税の特徴は炭酸飲料や甘いものだけではなくごちそう(savoury foods)にも課税するということである。しかしルーマニア人の大好きなケバブやピザには課税しないと保健大臣が言っており、どの食品が課税されるのかは不明である。
栄養学者たちは、学校での砂糖入り飲料禁止の結果は保護者が学校以外で子どもに飲料を買い与えることになった例を挙げて、健康的な食生活に関する教育が必要だと言っている。

Natureニュース
New Zealand's GM cattle under fire
Published online 27 March 2010 | Nature | doi:10.1038/news.2010.155
http://www.nature.com/news/2010/100327/full/news.2010.155.html
法廷闘争により研究は遅れる
ニュージーランドで遺伝子組換え動物の研究をしている科学者が裁判に脅かされている。この事例は政府の環境リスク管理局(ERMA)にAgReseachが行った一連の申請に関連する。2008年に最大18の異なるGM家畜を屋外の閉鎖施設で開発することを申請した。これが「一般に関心の高い」申請と判断され関心のある人達が意志決定プロセスに参加する機会を与えられた。遺伝子組換えフリーニュージーランド活動団体がERMAが評価する権利に反対し裁判に持ち込まれた。高裁に持ち込まれて判事が2009年6月5日に訴えを認めERMAに申請の処理を中止することを求めた。この判定にAgReseachが異議を唱え2010年3月24日に控訴裁判所が、単純に申請を受け付けたり処理したりすることは承認ではないと判断して手続き中止は解除された。AgReseachは11年前に認められたものを含む2つのGMウシ作成認可をもっている。研究の進展に伴いこれらは何度も変更や拡張が行われているが、さらなる研究のためには新しい申請が必要な時期にきている。
たとえ最新の判決がAgReseachにとって有利なものであってもこの種の法廷闘争はビジネスを窒息させる。ニュージーランドの企業はニュージーランドでの開発をあきらめるだろう。海外企業はこのニュースから実際以上に規制が厳しいと感じ、ニュージーランドには投資しないだろう。遺伝子組換えフリーニュージーランドはこの問題を最高裁に持ち込む予定である。

Forbes
Death By Dietary Supplement
Henry I. Miller and David Longtin, 03.23.10, 11:49 AM EDT
http://www.forbes.com/2010/03/23/dietary-supplemetns-herbal-fda-opinions-contributors-henry-i-miller-david-longtin.html
TVスター、ジリアンマイケルズの訴訟を例に、現在市場に出回っているたくさんのサプリメントについての一般の人々の誤解と有害影響の可能性について説明し、FDAによる規制強化を訴える記事。
筆者のHenry I. MillerはFDAに勤務していた経験のある医師。
経済誌のForbesに掲載されていることに注目。コメント欄が医学誌とは全く逆の主張で埋まっていることも興味深い。)