食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

毒性学:ビスフェノールの大きな試練

Natureニュース
Toxicology: The big test for bisphenol A
Published online 21 April 2010 | Nature 464, 1122-1124 (2010) | doi:10.1038/4641122a
http://www.nature.com/news/2010/100421/full/4641122a.html
毒性に関する何年にもわたる論争を経て、研究者たちは新しい計画を立てようとしている。フリーランスのライターBrendan Borrellがこの議論が環境健康研究をどのように変えてきたかを吟味する。
これまでの長い論争を経て、NIEHSが2010-2011年に3000万ドルをかけて新しく計画している研究では、これまでの研究への出資とは違って一定の研究プロトコールに従った試験を行う。BPAの測定法の統一や動物実験は注射ではなく経口で行うこと、ブランクと陽性対象を置くこと、餌の植物エストロゲン濃度を確認すること、実験室毎に一定の濃度のBPAを使うこと相互に組織を交換したりすることなど大規模共同研究に関する取り決めを行った。研究者は自分の研究方法を指示されるのを好まないがvom Saalはじめ反対していた人達も最終的には合意した。先に進むためには研究者間で条件が一定であることが極めて重要であるから。
(この記事では企業を悪者扱いしている部分もあるがとにかく結果がどうなるか)